つなぐ

ビデオ通話でお墓参りをするとき——家族の側の準備、当日の流れ、うまくいくコツ

お墓の前に行けなくても、画面の向こうから手を合わせることはできます。ビデオ通話のお墓参りは、操作さえ決まれば難しいことはありません。家の側で少し準備しておくと、「見ている」から「一緒にお参りしている」に変わります。

三脚に立てたスマホの前で、お墓に向かって手を合わせる様子(家名はぼかし)

2026.10.26 文・川崎 誠

「親が施設に入ってお墓参りに行けなくなったとき」や「高齢の親を連れてお墓参り」の記事で、ビデオ通話でつなぐ形を紹介してきました。今日は、画面の向こう側、家で参加する家族の準備についてです。

用意するもの

スマホかタブレット、どちらでも構いません。画面が大きいほど、お墓の様子がよく見えます。高齢の方にはタブレットがおすすめです。

アプリは、ふだん使い慣れているものを。LINEのビデオ通話がいちばん手軽です。複数の家から同時につなぐなら、LINEのグループ通話やZoomを使います。新しいアプリを入れるより、いつものアプリで。

充電は満タンに。ビデオ通話は電池を多く使います。30分ほどで2〜3割減ることもあるので、充電器につないだまま参加すると安心です。

手を合わせる場所を整える

画面を置く場所を決めます。仏壇の前、写真の前、なければテーブルの上でも構いません。スマホは立てかけるスタンドがあると、両手が空いて手を合わせやすくなります。

できれば、花を一輪とお茶を一杯、画面のそばに。お墓の前と同じものを、家の側にも少しだけ置いておくと、気持ちがお墓に向きます。線香をあげられる家なら、通話の始まりに合わせて火をつけます。

音は、スピーカーで少し大きめに。お墓の前の風の音、鳥の声、読み上げる言葉が聞き取りやすくなります。

当日の流れ

①つなぐ:決めた時間に、お墓にいる側から電話をかけます。家の側は、出るだけです。②お墓を見る:画面にお墓全体を映してもらいます。掃除のあと、花のあと、墓誌など、見たいところがあれば声をかけて寄ってもらいます。③手を合わせる:お墓の側も家の側も、同じ時間に手を合わせます。黙って1分、それぞれの気持ちで。④話す:故人に、近況を一言。声に出しても、心の中でも構いません。家族同士で、思い出を一つ話す時間にもなります。⑤切る:最後にもう一度お墓を映してもらい、「また来ます」で終わります。

全体で10〜20分ほどです。長くするより、手を合わせる1分を大切にするほうが、心に残ります。

うまくいくコツ

時間を先に決めておくこと。お墓の側は掃除をしてから、家の側は準備をしてから。「掃除が終わったら連絡します」より、「11時ちょうどにかけます」のほうが、家の側も落ち着いて待てます。

画面は横向きに。お墓は横に広いので、横向きのほうが全体が入ります。

電波が弱い墓地もあります。山の中の墓地では、映像が止まったり音が途切れたりすることがあります。そのときは、映像を切って音声だけにする、または写真を送ってもらい、音声で手を合わせる形に切り替えます。つながらなくても、同じ時間に手を合わせたことに変わりはありません。

高齢の方が参加するとき

操作は、家族か施設の職員さんに頼みます。本人は、画面を見て手を合わせるだけ。かかってきた電話に出る操作も、慣れていなければ誰かが代わります。

耳が遠い方には、イヤホンより、スピーカーを近くに。画面は顔から30〜40cmほどの距離に置くと見やすくなります。

施設から参加する場合は、事前に職員さんに時間を伝えておきます。個室か、静かな場所を用意してもらえることが多いです。

つなぐのお参りでは

つなぐは広島県内のお墓へ伺い、清掃とお供えをしたうえで、ビデオ通話でご家族とご一緒にお参りする会社です。スマホを三脚に立ててお墓の前に置き、ご家族は画面を見て手を合わせるだけ。難しい操作はありません。つなぐ時間は前もってお約束し、複数のご家族を同時におつなぎすることもできます。電波が弱い墓地では、音声に切り替えるなどして、その場で調整します。お参りのあとは、当日の写真を添えた紙のご報告をお送りします。

よくある質問

問:ビデオ通話のお参りは、失礼ではありませんか。——答:失礼ではありません。お参りは、気持ちを向けることです。行けない事情の中で、できる形を選ぶことは、むしろ丁寧なことです。

問:スマホを持っていない親でも参加できますか。——答:家族のスマホやタブレットを使って、そばで手伝えば参加できます。施設なら、職員さんに相談してください。

問:録画しておいてもいいですか。——答:家族の間で見るためなら、録画しておくと、あとで参加できなかった人にも見せられます。周りのお墓の名前が映り込む場合は、外に出さないようにしてください。

まとめ

ビデオ通話のお墓参りは、いつものアプリと、充電と、時間の約束があれば十分。家の側は画面を置く場所を整え、花とお茶を少し。当日はつなぐ・見る・手を合わせる・話す・切るの順で、10〜20分。電波が弱ければ音声に切り替える。高齢の方は、操作を誰かに任せて、手を合わせることだけに。

遠くにいても、同じ時間に、同じお墓に手を合わせる。それはもう、一緒にお参りしているということです。

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